私たち夫婦は写真を撮るのも撮られるのも大好きです。インスタに写真をアップしない日はまずありません。でもマタニティフォトを撮るとは結婚当初は考えたこともありませんでした。結婚10年目にしてそんな日が来るとは思ってもみませんでしたね。なかなか子供を授からず結婚5年目から私が若くないこともあって不妊治療を始めました。お金もかけて色々試しましたが結局究極の体外受精まで行きました。旦那の方にも問題があることが分かったのですが、プライドを捨てて協力してくれました。
これが最後のチャンスというタイミングでついに着床に成功しました。「神様ありがとう!」まさにそういう心境でした。だんだんお腹が大きくなってきて赤ちゃんがおなかをボンボン蹴ってくる「一緒に生きてる!」このウキウキは年齢から言って人生最後だろうと思いました。そこでなんとかこの自らの至極の幸せの時代を記録しておきたいと思うようになりました。でも「筆舌にはつくしがたい!」とは思いました。そこで思い切ってマタニティフォトという選択肢を考え始めました。
安定期に入った頃に一緒に不妊治療をしていて先に妊娠した友人が撮った写真を見せてくれました。その時は「私はこんな露骨にお腹を出して撮影するとか無理」と思いました。でも旦那は「やっちゃおうよ!」とすごく乗り気でした。「一緒にお腹を出すからやろうよ」と言うのです。「そんなさらけ出さなくていいよ」とクスっとしましたが率直に嬉しかったです。妊婦に負けないお腹ですからインスタ映えは間違いないんですけど、もちろんそんなのは狙っていません。
あくまでプライベートの範疇なら自分も「やっちゃおう」という気になってきてスタジオで撮影にのぞみました。2人で正面を向いた写真はベロンとお腹を出して本当にさらけ出しちゃいました。5年間の苦難の治療の日々を乗り越えた夫婦ならではの10の十万乗くらいの笑顔は自分たちでも眩しすぎました。お腹をぷくっとくっつけた横向きのポーズも撮りました。唇じゃなくて腹部でチュっです。今しか撮れない、多分もう撮るチャンスがないだろう、かけがえがないマタニティフォト。将来生まれてくる赤ちゃんと一緒に見るのが楽しみです。